ギター講師の松尾です。

モードスケールをご存知ですか?

ジャズや、フュージョンの曲などで使われるものです。それぞれメジャースケールの各音から始めるスケールで、7種類あります。

①アイオニアン(ドレミファソラシド)→C

②ドリアン(レミファソラシドレ)→ Dm

③フリジアン(ミファソラシドレミ)→Em

④リディアン(ファソラシドレミファ)→F

⑤ミクソリディアン(ソラシドレミファソ)→G7

⑥エオリアン(ラドレミファソラ)→Am

⑦ロクリアン(シドレミファソラシ)→Bm-5

大昔、バッハさんのころの教会旋律をマイルスディビスさんがコードスケールに転用したものだそうです。このへんはあまり突っ込んだ質問はなしでお願いします(笑)

アイオニアンとエオリアンは、ただのメシャースケールとナチュナルマイナースケールですね。

では、ほかのスケールはどのような時に使うのでしょうか?

ジャズの教則本の中には、Dmの時にDドリアン、Fの時はFリディアンを使うなどと書いてあるものがあります。それはメジャースケールの音の始まりを変えるだけなので、使い方はよくわかりませんね。以前、ブログで上げたコードアルペジオの方がより実用的だと私は思います。

ただ、ロックやポップスでも覚えておくと便利なスケールが2つあると思います。
それは、ドリアンスケールと、ミクソリディアンスケールです。

Aのドリアンモードスケール(ラシドレミ ファ# ソラ)6度を#

Cのミクソリディアンモードスケール(ドレミファソラ シb ド)7度をb (資料参考)

Two Mode Scale

高校生の時、サンタナの(僕のリズムを聞いとくれ)という曲をコピーしたときに、KeyがAmだったのでマイナースケールかと思ったら、6thがナチュナルだったので合わず、ブルース7th系のスケールかと思ったら、Aスケールの3thをナチュナルするとおかしい…。
そこで、(ABCDE F# G)の音を弾いたらあいました!

当時はドリアンスケールを知らなかったのです。
サンタナさんがよく使うスケールはドリアンモードスケールだったんです。
キャロルキングの、It’s too late もそうです。
Am7/D7が続くので、Aドリアンスケールです。山下達郎のSolid Sliderの間奏もそうです。
けっこうありますね。

ドリアンモードスケールを覚えると便利です。
DmーG7  (Dドリアン) とか、Am-Bm(Aドリアン) などの同じコード進行曲のくりかえしや、1コードのときなどに使えます。

また大学のころフュージョンバンドに入り、FonGの一発コードのアドリブの曲がありました。
コードの構成音から考えると、G7 9th11th になるのでGのブルース系のスケールを弾いたんですが、あいませんでした。なぜかCメジャースケールを弾いてみたらみごとに合いました。

じつは、Cメジャースケールをソから始めれば、ミクソリディアンスケールだったんですね

モードスケールを使う曲は、シンプルなコード進行繰り返しか1コードのことが多いです。
(So What / My Favorite Things / Rio Samba / Impressins など)
コード進行を見て、どのスケールを使うか判断できることが大切です。

最初からモードやブルーノートスケールを知っていたら、遠回りはせずに済んだかもしれません。
理論は後付で、まずは実践で試行錯誤していくことが大切だと思いますが、いろいろ知っておいても損はないと思います。理論はどう使って演奏に役立たせるかが重要なんです。

話が長くなるので今日はこのあたりで!
とにかくこの2つのモードスケールは使えるので覚えておきましょう!

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